東陶機器+デザイント−プコンペティション「21世紀のレストルーム」に多数のご応募を頂きありがとうございました。世界各国から、計369点もの作品が届きました。その中から、審査委員長黒川雅之氏、そして東陶機器株式会社デザインセンター長の柴田行夫氏によって厳正なる審査が行われましたことをご報告致します。
【審査員総評】
黒川 雅之 氏(建築家)
興味深い提案が多く寄せられた。世界から1000を遥かに超える応募申込の中から1つのグランプリ作品と3つの優秀賞が選ばれたのである。
グランプリ作品は炭という深い闇の素材と、光る便器という対極的な組み合わせで突出した印象の強烈な作品であり、日本の伝統の記憶や森林という自然の原風景を彷彿とさせ、しかも、素材の性質をうまくレストルームという用途につないで秀逸な作品であった。
他の3点は家具化した壁面への同化という手法を、もう1つは巧妙な円形のパーティーションの開閉のトリックに驚きのある提案であった。最後の1点は便器の動きが面白い。プレゼンテーションの表現で得をしたかなというところがあるのだが、小便器と大便器への変身が家具的な造形で処理されていてきれいである。
この審査にあたって、東陶機器株式会社側との審査基準の考え方を次のように定めている。
1.器具のデザインより、空間性とイメージを重視
2.サイエンスフィクションよりリアリティーを重視
3.機能より心理性、生理性を重視
4.理屈より感覚を重視
5.器具か空間かの明確な存在形式の提案性の重視
というものである。
参考までにここに記したい。
柴田 行夫 氏(東陶機器株式会社 デザインセンター センター長)
今回は”21世紀のレストルーム”という課題に作品を応募いただき有難うございました。
皆様の熱のこもった作品を拝見させていただきましたが、いずれも力作であり審査は大変難しいプロセスとなりました。作品には現実的なもの、夢のようなもの、と色々なレベルのものがありましたが、21世紀のレストルームでかつ応募要領にもありますようにこれまでの概念を覆す発想に重きをおきました。しかし夢のレベルが遠すぎておよそ実現には程遠いものも今回の選択には取り込めませんでした。
新しい発想でありかつ近い将来実現可能なものをベースに審査をさせていただきましたが、グランプリの作品はデザイン的に優れているばかりでなく、実用的にも優れた技術の可能性を示唆するものでありました。
優秀賞はデザインの完成度、発想の面白さ、建築への融合度などを勘案して選ばせていただきました。このようなコンペは(別課題で)今後も続けてゆく予定ですので、またの応募をお願いいたします。
この試みが世界でご活躍中のデザイナーのレベルアップに繋がれば幸いです。
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