2.細部の並列的集合/並
細部に全体性があるからこそ、細部だけの集合でその細部が間合いをとって調和することができる。細部が全体の部分であるならばインフラストラクチャーを介在させる必要があるのだが、並列的な組織では細部だけで共存できる。並列的とは階層のないフラットな構造なのだが、このような組織では個々の細部が全体の犠牲になることがない。
神などの価値の規範をもつ構造とは異なって、日本の価値の構造は人と人の間の気遣いや恥などが規範をつくっている。これは並列的な関係を維持する仕掛けである。このように物と物も適度な間合いをとって調和するのである。
インフラストラクチャーを持つ西洋の都市の構造をツリー型と表現するならば日本的な集落は並列的なネットワーク型である。人の脳の組織はニューロンの並列的なネットワークであり、インターネットのつくりあげる世界もまた個人の並列的なネットワークである。並列的関係はデモクラティックである。
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日本の空間はそれぞれのすべての細部が等しく重視されていて、多様なそれぞれの細部からの視野が並列的に共存する空間の仕組みを持っている。 |
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人の脳の細胞(ニューロン)はバラバラな独立した単位となっていて、並列的である。それらがその都度、刺激によって手をつなぎ合う。 |
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妹島和世の設計になる、金沢21世紀美術館は丸いガラスの外壁の中に矩形の展示室が並列的に集合する形になっている。内部は展示室が間合いをとって集合した、まるで集落のようである。自在に展示室をつないで展示会を開催できる。 |